2014年9月4日木曜日

2014年5月4日日曜日

癌のための合剤:TS-1

インフルエンザの特効薬:光と影の中のタミフル

空気感染するポリオを撃退したワクチン

毒を制して薬にした:ボツリヌス毒素

歴史と共に学ぶくすり:ニトログリセリン

日本人の腸に効く:ビオフェルミンとヤクルト

三つのSがついた鎮痛NSAID:ロキソニン

伝説の漢方薬:八味地黄元。

なぜかバカ売れしたプラセボ秘薬:萬金丹

日露戦争のくすり:征露丸。

ヨウ素は天然の殺菌剤:イソジン

タケダを救った PPI: タケプロン

いちばんの ビタミンB1


癌の特効薬は 発見済 
という薄い本で紹介されたビタミン。

ビオトーワや、スルフルチアミン(アリナミン)
などの製品がある。
古い日本の製薬会社は 昔はほとんどが
ビタミン会社だった。
そこから出発して、今日の大製薬会社になってきた
という歴史をしらなくては くすりは語れないし、
くすりも作れない だろう。

言わずとしれた 現代良薬:セレコキシブ 17番


アスピリン後継薬の代表選手;

アスピリンや ロキソプレフェンよりも優れている薬である。



http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BB%E3%83%AC%E3%82%B3%E3%82%AD%E3%82%B7%E3%83%96

2014年4月26日土曜日

タクリンからアリセプトへの道

タクリンからドネペジル(アリセプト)への道
 
背景(過去): タクリンは1931年(戦前)に、抗菌作用を目的として合成された。その後、タクリンは1986年(戦後40年)に、中枢疾患治療薬としての臨床試験結果が報告され、1993年に至り、FDAはタクリンをAD治療薬として世界で始めて承認した。
 

しかし、肝機能障害のため現在は使用されていない。

 
タクリンの承認から3年後、1996年にFDAはドネペジル(アリセプト)を 新たなAD治療薬として承認した。
ドネペジルは従来から知られていた化合物ではなく、新規な構造を有する 世界初のAchエステラーゼ阻害剤=分子標的薬である。


 

●シード物語: ドネペジルは分子標的薬の開発を理解するには格好のテキストである。


ドネペジル開発の端緒になったシード化合物(1)は偶然にも、
薬理担当者からの アドバイスによって発見された。即ち、シード化合物は、別のPJで合成されたものだが、ラットにおいて 縮瞳、流涙などのAch作用が認められていた。


 シード化合物(1)の誘導体を約100種類ほど合成すると、Ach阻害作用が70倍も強くなった化合物が見出された。
しかし、インビトロで高活性であったものの、インビボではでは、作用が認められなかった。


 

●リード物語(その1): 

ここで、評価系の酵素をウナギからラット由来の酵素に変えたところ、明らかにAch阻害作用は低く、1/40ぐらいの値だった。



そこで、ラットを使ったインビトロ系で、3年間に700程度の化合物が合成され、その中から、最強のAch阻害剤(2)を見出すことができた。

リード化合物(2)は初めのシード化合物(1)と比べ、2万倍以上強い阻害活性を示したが、大きな問題点が見つかった。



●リード物語(その2): リード化合物(2)の問題点が臨床試験(治験)直前に明らかになった。

 

2は、生体利用率(BA)が2%と極めて悪く、98%が肝臓で分解されてしまうか、または吸収されないで、排泄される運命にあった。 テーマは臨床研究担当者から猛反対され、終結した。



 


◎ドネペジルへの展開: 

 

阻害活性の向上は多くの化合物を合成することで、デザインできたが、BAの改善はなかなか予想が付かないものだった。薬物代謝(動態)の観点から見ると、アミドN-メチル基の脱メチル化が主たる代謝経路である。この点から、脱メチル化反応の起こらない、環状構造をした化合物のデザインが、突破口になった。

 二環性化芳香環化合物を合成すると、そのBAも満足できるものになった。 そして最後のさいごに、インダノン骨格へとたどり着いたのである。



 

◎  ドネペジルはインダノン骨格を持ち、ベンジルピペリジン基を導入することで、満足するBAが得られた完成品である。


 

  イヌのBAは60%、ヒトのBAは40%と改善され、ヒトにおける血中濃度の半減期は70時間を越えるものであってこのことが、

     ドネペジルの臨床試験で一日一回投与を可能にした。

 

 
 

薬のデュエット:カ デュエット(ノルバスク+リピトール)


エッセンシャルドラッグ と言う言葉について 知っておこう。

アムロジピン(ノルバスク)はCa拮抗薬(血管拡張作用)で、
そのようなエッセンシャルドラッグの代表選手である。

最近は スタチンとの合剤も発売されている。
カデュエット は以下に説明があるような 合剤である。


https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/series/drug/update/200908/511884.html


基本となる薬については、 以下の Wkipedia に詳しい;

http://ja.wikipedia.org/wiki/Category:WHO%E3%82%A8%E3%83%83%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%AB%E3%83%89%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%B0


http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%A0%E3%83%AD%E3%82%B8%E3%83%94%E3%83%B3


Copyright © 2011 JAVCERM All rights reserved.

(1) 第一三共が開発したオルメサルタンは 血圧降下剤であるが、
米国において2000年代に2回の配合剤の承認を得ている薬剤であり、
更に2010 年に3回目の配合剤の承認が下り、発売が予定されている。


また、後述する別の 薬剤との配合剤を日本でも発売していることから、最も配合回数の多い薬剤の事例である。

(2)武田薬品は日本のトップ製薬企業であり、アクトスは米国における主力商品である。
アクトスは糖尿病治療薬で、剤型から見ても徐放剤、口腔内崩壊錠を含めファミリー・ブランド展開がユニークな事例である。



(3)ファイザーは世界最大の製薬会社であり、外資系企業(米国)の事例である。
 

カデュエットは高コレストロール血症と高血圧症という
異なる疾患の治療を一剤で可能にした世界初の配合剤である。

ちなみに、配合成分であるリピトールは世界で最も売れた医薬品である。


(4)GSK(現、ViiV)も外資系企業(英国)の事例である。
エプジコム は後述する配合剤に関する規制が緩和される2005 年より以前に承認を得ているHIV 感染治療薬である。

ViiV はHIV 治療薬分野ではリーディングカンパニーであり、
世界中で単剤7 種類と配合剤3 種類を上市している。


(5)MSD も外資系企業(米国)の事例である。

コソプト配合点眼液は緑内障の治療薬で、世界約90 カ国で販売
されている。点眼必要回数のみならず、他剤との併用、販売提携がポイントとなる事例である。


(6)シムビコートはアストラゼネカ(英国)が開発したドライパウダー吸入式の喘息治療薬で、100 を超える国と地域で承認されている。


日本ではアステラス製薬が提携販売を行う事例である。また、特許を取っている吸入器(デバイス)を使うことに特徴がある。

いつでも夢を:マイスリー


Z で始まる薬を総称して Z薬 と呼ぶ。

マイスリーはその中でも 優れた睡眠導入薬である。







http://ja.wikipedia.org/wiki/Z%E8%96%AC

眠くならない抗ヒスタミン薬:エピナスチン

古薬の中の子薬:ニンニク

最古の古薬の王様:モルヒネ

天然の万能薬:クルクミンとクエルセチン

うこんのクルクミン は 活性水素分子であり、
その酸化体とみなせる クエルセチンは 
CYPの 還元反応の邪魔をする 酸化剤である。

◆ クルクミン+クエルセチン=酸化・還元機能分子 ◆

つまりは、
ダブルメッセージ型REDOX分子 という位置づけができる。

これは、
古臭い天然物による 新しい創薬の可能性 を示唆しているが、
そのようなデュアルメッセージ化合物をまさに何処で働かせるか
という、グローカルな思考が 重要な鍵になる。

次のWIKIの記載を利用すれば、
CYPの関与がないグローカルな場所が 好ましい;

クェルセチンは薬物代謝酵素CYP2C8の阻害剤とされており、
特にパクリタキセル(タキソール)と有害な相互作用を持つ
可能性のある薬物として示されている。


パクリタキセルは主にCYP2C8で代謝を受けるが、その生物学的利用能(バイオアベイラビリティー)が予測できない増加をしたり、害のある副作用が引き出される可能性がある[11][12]


クェルセチンは薬物代謝酵素CYP2C9の阻害剤としても知られている[13]
クェルセチンは薬物代謝酵素CYP3A4の誘導[14] および阻害剤[15]でもある(言い換えると、短期的にはCYP3A4酵素の活性を低下させるが、生体内の反応で酵素をより多く生産することによって誘導剤として機能する)。



上記のCYP2C9とCPY3A4は、薬物代謝酵素系のシトクロムP450のメンバーであり、生体内での異物代謝に関与する酵素である。


どちらのケースでもクェルセチンは、これらの酵素が代謝する薬物の血清レベルや、 潜在的な効果を変えうる 可能性がある。



http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%82%A7%E3%83%AB%E3%82%BB%E3%83%81%E3%83%B3